スタイリングのしやすさというのは、髪の状態はもちろん、ご自宅で行うヘアケアのテクニックも含め重要になってきます。
多くの方が、『朝はとにかく楽にしたい!!時短よろしく』と考えると思いますが、問題は、闇雲に楽を求めると大きな落とし穴がある時もあります。
例えば、髪は日々刻々と劣化の一途を辿っていますが、ヘアケアを全くしなかったり、間違った方法を取ってしまうと劣化のスピ-ドは増し徐々に質感が悪くなってきます。
また、『楽をする』というキーワードにも主観の問題があり、
・乾かすのさえ面倒に感じたり、諸々の理由もあると思いますが、シャンプーやトリートメントをしない方もいらっしゃると思います。
・スタイルで言えば、右側がハネるなどはスタイリングテクニックを必要とする代名詞で、ドライヤーの使い方、そしてシャントリの扱い方や選択の仕方で大きく質感が変わります。
・一部が膨らんだり、縮れたりする根本の部分を理解すると、ブローで解決するのか・・・ はたまた縮毛矯正を使って抑えるのが正解なのか・・・
【これら上記の解決策には、一回で結果を求めるのは得策ではないと考えています】
仮にお子様がいて、ヘアケアに時間が割けないとしましょう。
美容師はスタイルを作る上で、オーダーを聞きながら最善を考えますが、8割以上の割合で『縛る』という情報があれば、縛れるだけの長さを残す事に注視します。
もちろん、ただ縛るにしても、縛った時のたわみ具合は重要になりますけど・・・
しかし、ダウンスタイルがご希望だとしたら、話は大きく変わってきますので、ドライヤーの使い方やダメージの誤魔化し方、クセ毛への対処法など、お客様一人一人にあった方法を一緒に考えていきます。
若干ではありますが、怖い側面としてスタイルを作る上で美容師一辺倒の状況になってしまうと、後々、お客様と美容師間にコミュケーション不足という温度差が生じます。
僕はこのコミュニケーション不足の解決やスタイルを作る上でも『二人三脚で足並み揃える』が最も重要なキーワードになると思っています。
扱いやすい髪というのは、根本の部分でお客様と美容師が問題の部分をクローズアップし、同じ方向性を共有し時間をかけて解決していった先にあると考えています。
お求めのスタイルを作る工程ではリスクやデメリットが先行する事もありますし、期間も長期化する事だってあると思います。最短の道のりは、早急な結果にあるわけではなく、コツコツと集めたデータの集約にあると思うのですね。
それらを充実させる為には【施術などの履歴と情報】が必要になります。
サロンでは柔らかい優しい癒しの時間も『絶対に必要』ですが、真剣に髪と向き合う時間も必要で、工程とその先のリスクを粛々と理解・共有していく事は、
素敵なヘアスタイルを作る上でとても重要だと思います。
完璧なスタイル提案はなかなか自信がないというか・・・出来ないかもしれませんが(汗)
お客様と共に末永く歩ませて頂ければ幸せです^^